ASCM CONNECT 2024 オースティン大会 1/4

 「ASCM CONNECT 2024」オースティンにて開催

 サプライチェーン・マネジメント(SCM)の実務家による、実務家のためのSCMカンファレンス「ASCM CONNECT 2024」がテキサス州オースティンで開催された。千人を超える実務家が米国内外から集結する、世界最大規模のSCMイベントである。SCMの草創期にあたる1960年代から続く伝統のカンファレンスであり、主催者・登壇者・出展企業・一般参加者各者のSCMへの情熱が漲る「アツい」空間として知られる。本稿ではその一端をお伝えしたいと思う。

本年の開催地であるオースティンは主催者のASCMが本部を置くシカゴから南へ飛行機で2時間ほどの距離にある都市である。テスラ社の本社移転先としても知られる。重厚な市議会の議事堂を中心に整備されたダウンタウンは名物のバーベキューの香りと共に人々の活気に満ちる。その急成長が近年注目されている都市でもある。ASCM CONNECT 2024はオースティンのダウンタウン中心部に位置するAustin Convention Centerをメイン会場として4日間にわたって開催された。

開催初日早朝のASCM CONNECT 2024会場(筆者撮影)

カンファレンスの目玉はなんと言っても「ジェネラルセッション」と「教育セッション」だろう。複数の会場でSCMに関連する旬の話題やディープな論点を取り上げた講演のスケジュールがぎっしりと組まれており、数千人に及ぶ参加者の知的好奇心を刺激する。恒例の「サプライチェーン・トップ10」の発表も行われた。会場間を移動する参加者が首から提げている名札には「CPIM」「CSCP」「CLTD」「CTSC」といったASCMの資格試験の取得状況を示すリボンが誇らしく揺れる。この一般参加者中には、公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会(JILS)によって派遣された調査団に加えて、日本からの個別参加と思われる名前も数名見受けられた。

本大会の参加者は1,500名+、秋風の心地よいオースティン市内の気候を尻目に、会場内の熱気は相当なものであった。なかでも各日のジェネラルセッションは下記のテーマで実施され、参加者の大半が聴講する盛況ぶりであった:

【1日目】Arianna Huffington "A Conversation with Arianna Huffington"

【2日目】David Edelman, Harvard University, “AI and the Customer Experience”

【3日目】Guenther Steiner "Surviving to Drive – Insights into F1 Race Operations"

サプライチェイナーの熱気があふれるジェネラルセッション会場

→次の記事:恒例の「Supply Chain Top 10 2025」が発表される

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