APICSの資格勉強 - My episode #2 -仲村武彦さん(CSCP)

SCMおよび経営の観点からクライアントの課題解決を支援するための知識を深めたい

ACJ編集部 仲村さん、この度はCSCP合格おめでとうございます。

仲村 ありがとうございます。

ACJ編集部 仲村さんはソフトウェアメーカーにお勤めと伺いました。お仕事の合間を縫っての受験は様々なご苦労があったのではないかと思います。仲村さんにとってCSCP受験がどのような体験だったのか、お伺いしていきたいと思います。仲村さん、今日はよろしくお願いします。

仲村 よろしくお願いします。

ACJ編集部 それでは早速ですが、SCマガジンの読者に向けて自己紹介をお願いします。

仲村 はい。私はザイオネックス株式会社(東京都中央区, 以降、ザイオネックス)で、サプライチェーンマネジメント(SCM)の計画課題を解決するためのソフトウェアを提供する仕事をしています。

ACJ編集部 ザイオネックスのSCPソフトウェアはASCMのコンセプトと親和性が高いという声もあります。仲村さんにとりSCMは身近なテーマといえそうです。CSCP取得を目指したきっかけはやはりご勤務先の環境に由来するのでしょうか?

仲村 そうですね。勤務先のザイオネックスは「モノづくりのプラットフォームとしてのPLM、持続可能な社会を目指すSCMと両輪で、企業と社会を支える」という目標を掲げています。私個人としてもソフトウェアの提供だけにとどまらず、SCMおよび経営の観点から、クライアントの課題解決を支援したいと考えています。SCMについて基礎から正しく理解し、クライアントに対して具体的かつ実用的な提案ができるようになりたいと思い、CSCP資格の取得を目指しました。


疲れてそのまま寝る日々、計画通りに進まず高まるプレッシャー

ACJ編集部 仲村さんの受験生活についてもお伺いしたいと思います。CSCP受験は他のASCMの資格であるCPIMやCTSC、CLTDと同様、膨大な学習コンテンツに取り組む必要があります。多くの読者にとり仲村さんの受験生活は関心の的です。はやり、大変でしたか?

仲村 うーん、正直に言ってよいものか(笑)。一番の課題は勉強時間の確保でした。当初は平日の仕事終わりに毎日2時間学習する予定を立てていましたが、家事などの負担もあり、疲れてそのまま寝てしまうことが多く、計画通りに進みませんでした。

ACJ編集部 これは・・・身につまされる話です。お察しします。

仲村 ASCMの公式オンライン教材には使用期限がありますよね(編集部注:公式テキストやスライドデータなどのダウンロード可能なコンテンツは期限後も手元に残ります)。2023年12月にラーニングシステムを購入してから2024年5月までの約半年間は、仕事などを言い訳に、殆ど勉強もしていない状態でした。そのプレッシャーもあり、早めに資格を取得したいという気持ちがありました。そこで、「出社前と帰宅後に30分~1時間ずつ学習する」とルールを決め、少しずつでも毎日続けることを目指しました。このようにルーチン化して勉強時間を確保することが、一番大変でしたが効果的でした。

ACJ編集部 確かにASCM公式教材のうち、オンラインコンテンツには1年間の有効期限が設けられています。見方を変えれば仲村さんは1年以内に受験を終えた短期合格者ということでもありあす。秘訣は何だったのでしょうか。

仲村 お、よくぞ聞いてくれました。これを秘訣と呼ぶべきかどうかはわかりませんが、私の場合モチベーションに頼りすぎないようにすることを意識しました。

ACJ編集部 それは・・・ストイックですね。

仲村 ははは、そうですかね。先ほどもお伝えしたように、自分にルールを課し、それを守ることだけに集中しました。特定の感情に左右されず、一定のペースで勉強を進めるように心がけたことが結果的に合格につながったと思います。


短期合格を目指すには模擬問題の反復学習がおすすめ

ACJ編集部 仲村さんがCSCP受験に使った学習教材についても伺いたいと思います。CSCP受験の流儀と言いますか、この試験に短期で合格するためのアプローチとして教科書の通読を推す「教科書派」と、模擬問題の反復学習を推す「問題集派」があると言われています。仲村さんはどちらのアプローチで取り組まれましたか?

仲村 私が受験に使ったのはASCM公式のラーニングシステムのみです。おっしゃるように、ラーニングシステムには分厚い紙の教科書とオンラインの模擬問題集が含まれていますね。あらためて振り返ってみると、私は「問題集派」といえそうです。

ACJ編集部 そうですか。模擬問題にはどのように取り組まれたのですか?

仲村 まず、テキストを読みつつ、対応する各セクションでクイズに取り組みながら勉強しました。私の場合、次のセクションに進む前にクイズの正答率が85~90%以上になるまで繰り返し取り組むという方法で進めました。

ACJ編集部 セクション毎にインプットとアウトプットを完成させてから前進するアプローチで学習を進めたのですね。

仲村 テキストを最初からすべて読もうとするよりも、同じクイズや模擬試験の正答率が90%を何度も超えた段階で次に進む形で学習を繰り返す方法は、効率的に知識が定着して早く資格取得に繋がったと感じています。

ACJ編集部 学習範囲を適切なサイズに区切って繰り返すことがポイント、といえそうですね。

仲村 その通りです。反復学習がポイントだと思いますので、ぜひ皆さんも自分に合ったペースで試してみてください!


仲村さんの愛用した受験アイテムは?

ACJ編集部 最後に、仲村さんの受験生活を通じて常に手元に置かれていたアイテムをお聞きしてもよろしいでしょうか。

仲村 もちろんです。ラーニングシステムには学習の進捗を可視化してくれるツールがあります(図1)。先ほどの反復学習についてお話しした際のポイントである模擬問題の正答率を表示する機能があり、常に手元に置いていました。

 <図1>

ACJ編集部 仲村さんのお話からは限られた時間の中で学習範囲をこなす工夫と、貫徹する強い意志が伝わってきます。受験中の方やこれから受験される方にとりとても参考になる貴重な体験談でした。仲村さん、本日はありがとうございました。

仲村 私の経験談が後に続くサプライチェイナーの皆様の学びの役に立てば幸いです。本日はありがとうございました。

※本件記事に関するお問い合わせ先→ contact@acjapan.org


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